Edge 134 以上へのアップグレードに伴うEdge ブラウザ拡張機能の不具合について

平素より UiPath 製品・サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
このたび、Edge ブラウザが 134.0.3124.51 以上にアップグレードされた環境において、UiPath の Edge ブラウザ拡張機能が正しく動作しない事象が複数報告されております。

事象概要

Edge ブラウザを 134.0.3124.51以上にアップグレードした後、次のエラーが発生する事象が確認されています。

エラーメッセージの例:

  • このセレクターに対応する UI 要素が見つかりませんでした
  • この UI 要素は有効ではありません
  • ブラウザーと通信できません

現在の回避策として、次の4つの方法を提案しております。

A. グループ ポリシーから Edge ブラウザの「スリープ タブ機能」を無効にする
B. Studio v2024.10 用の UiPath 拡張機能にアップグレードする
C. グループ ポリシーから、UiPath 拡張ページを Edge Sleeping Tabs 機能の対象から除外する
D. Edgeブラウザを133へダウングレードする

対応状況

問題事象の原因を特定し、回避策を作成しました。
最新の情報が入り次第、随時本記事を更新いたします。

原因

Edge ブラウザの「スリープ タブ機能」の不具合により、UiPathのEdge拡張機能に関連するタブがスリープ状態となり、結果的に動作に問題が生じることにより事象が発生します。
この事象はUiPath v22.10、v23.4、v23.10で発生し、v24.10では発生しません。

回避策

回避策A. グループ ポリシーから Edge スリープ タブ機能を無効にする

これは次の2つの方法から実行できます。

a. Edge ブラウザのスリープ タブ機能を無効にする

  1. Edge ブラウザを開き 、右上隅にある 3 つのドットのメニューをクリックします
  2. ドロップダウンメニューから「設定」を選択します
  3. 左側のサイドバーで、「システムとパフォーマンス」をクリックします
  4. 「スリープタブでリソースを保存する」セクションまで下にスクロールします
  5. 機能を無効有効にするには、「スリープ状態のタブでリソースを節約する」の横にあるスイッチをOFFの状態に切り替えます

b. グループ ポリシーから Edge ブラウザのスリープ タブ機能を無効にする

グループポリシーの設定項目の「SleepingTabsEnabled」を(無効)にします

回避策B: Studio v2024.10 用の UiPath 拡張機能にアップグレードする

これは次の3つの方法から実行できます。

a. UiPath Studio v24.10 へアップグレードする

UiPathStudio.msi
※このインストーラーは2025年3月時点での最新バージョンです。その時点での最新バージョンをインストールする場合はカスタマーポータルよりダウンロードを行ってください。

b. パッケージから直接 Edge ブラウザ用の UiPath 拡張機能をインストールする

次のzipファイルをダウンロードし、任意のパスへ展開します。

UiPathExtensions_v24.10.zip

管理者特権のコマンド プロンプトから SetupExtensions.exe が存在するフォルダまで移動し、次のコマンドを実行します。
.\SetupExtensions.exe /edge-enterprise /silent

c. (リモートランタイム環境の場合)UiPathRemoteRuntime.msi v24.10 へアップグレードする

UiPathRemoteRuntime.msi
※このインストーラーは2025年3月時点での最新バージョンです。その時点での最新バージョンをインストールする場合はカスタマーポータルよりダウンロードを行ってください。

回避策C: グループ ポリシーから、UiPath 拡張ページ専用の Edge Sleeping Tabs 機能を無効にする

また、SleepingTabsBlockedForUrlsを設定することで、個々のサイトだけをスリープさせないようにすることもできます。

これを実現するには、必要に応じて、次の値の 1 つ以上をグループ ポリシーに追加します。

  • chrome-extension://kcgmcmhhfbcacnlnopghneecffhelmhe/ * Edge 22.10の UiPath 拡張機能用
  • chrome-extension://dknkgjgkdpkmddgdjlgdhfojlaehikmk/ * Edge 23.4の UiPath 拡張機能用
  • chrome-extension://aolkfhjgbinoablafekggeglohbacjih/ * Edge 23.10 のUiPath 拡張機能用
  • chrome-extension://ndmegdjihnhfmljjoaiimbipfhodnbgf/ * Edge 用の UiPath 拡張機能がグループ ポリシー オフラインを使用してインストールされている場合

(注意) URLはchrome-extensionで始まり、ワイルドカード*で終わる必要があります。

UiPath拡張機能IDの完全なリストは、こちらをご覧ください: Edge 拡張機能のリスト

正しく適用されている場合は、edge://settings/systemの「これらのサイトをスリープ状態にしない」の下にUiPath拡張機能が追加されます。

回避策D: Edgeを 133へダウングレードする

a. 手動でのダウングレード方法

(1) Edge の自動更新を無効化する

レジストリ エディターを起動し、UpdateDefaultを設定します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\EdgeUpdate

値の名前: UpdateDefault

値の種類: REG_DWORD

値: 0

※EdgeUpdate が無い場合は、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft にて右クリック → 新規 → キーで EdgeUpdate を作成してください。

(2) Edge のオフライン インストーラーをダウンロード

以下の URL よりEdge のオフライン インストーラーをダウンロードします。

例)

(3) ダウングレードのためのコマンドを実行

コマンド プロンプトまたは PowerShell を管理者権限で起動します。

cdコマンドにてMSI ファイル格納ディレクトリに移動後、以下のコマンドを実行します。

msiexec /I <ロールバック対象の MSI ファイル> /qn ALLOWDOWNGRADE=1

(4) バージョン確認

Edge を再起動し、アドレスバーに edge://version を入力して表示されたEdgeのバージョンが133など、134.0.3124.51未満となっていることを確認してください。

※もし期待するバージョンになっていない場合は、ロールバックがまだ完了していない可能性がございます、1 分ほど時間をおいて再度 Edge を再起動しなおして edge://version を確認してください。

b. グループポリシーでのダウングレード

グループポリシーで管理されております端末に関しましては、グループポリシーでの変更が必要になるため、IT管理部門にご確認いただきますようお願いいたします。

参考:

「Microsoft Edge のロールバック方法について > グループ ポリシーを利用する方法」

https://jpdsi.github.io/blog/internet-explorer-microsoft-edge/how-to-rollback-edge/#グループ-ポリシーを利用する方法


今後も引き続き問題の解決に向けて取り組んでまいります。
お客様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

更新履歴

回避策に、Edgeを 133へダウングレードを再掲、グループ ポリシーから、UiPath 拡張ページ専用の Edge Sleeping Tabs 機能を無効にするを追加: 2025年3月21日
原因を特定し、回避策をEdgeを 133へダウングレードからEdge スリープ タブ機能を無効化、およびStudio v2024.10 用の UiPath 拡張機能へアップグレードに変更: 2025年3月18日

初版: 2025年3月14日

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