Automation CloudのOrchestrator混合ロールの非推奨化について

非推奨化の予定

Orchestratorの混合ロールは2025年4月に非推奨化される予定です(2025年2月時点の情報)。
スタンドアロン版およびAutomation SuiteのOrchestrator v2024.10以前のバージョンには影響ありません。
最新情報は公式ドキュメントでご確認ください。

参考:
「非推奨化のタイムライン > Orchestrator」

設定変更を行わないまま非推奨化日に到達した場合、以下のように自動的に移行されます:

[テナントロール]

  • Administrator → Orchestrator Administrator
  • その他の混合ロール → 同等の権限を持つ新しいテナントロールを作成して割り当て

[フォルダーロール]

  • Administrator → Folder Administrator
  • その他の混合ロール → 同等の権限を持つ新しいフォルダーロールを作成して割り当て

自動移行で問題ないか、ロール設定をご確認ください。
非推奨化日前に混合ロールをテナントロールとフォルダーロールに切り替えていただくことで、お客様自身でロールの移行タイミングと設定を完全にコントロールすることができます。

混合ロールとは

混合ロールとは、テナント全体のリソース(マシンやパッケージなど)とフォルダー内のリソース(ジョブやトリガーなど)の両方に対する権限を含むロールで、以前利用できていたクラシックフォルダーでの利用を想定したロールです。

現在利用できるモダンフォルダーでは、テナントリソースに対するテナントロールとフォルダーリソースに対するフォルダーロールを分けて、フォルダー毎に異なるロールを割り当てることができるようになっております。

クラシックフォルダーの廃止に伴い、混合ロールは非推奨となります。

混合ロールの確認方法

混合ロールは、Orchestratorテナントの「アクセス権を管理」画面の「ロール」タブにて、「種類:混合」とフィルターすることで確認できます。
デフォルトでは「Administrator」と「Robot」という2つの混合ロールが存在します。

混合ロールを現在利用しているアカウントの確認方法

ロールに紐づくアカウント一覧の確認方法

テナントロールに紐づくアカウント一覧を、以下の方法で確認できます。フォルダーロールに紐づくアカウント一覧を確認する方法はありません。

  1. Orchestratorテナントの「アクセス権を管理」画面の「ロール」タブにて、混合ロール右端の三点マークより、「ユーザーを管理」をクリックする

  2. 選択した混合ロールをテナントロールとして割り当てているアカウントにチェックが付いている

アカウントに紐づくロール一覧の確認方法

以下の4つの方法で確認できます。

a) Orchestratorテナントの「アクセス権を管理」画面の「アクセス ルール」タブ

アカウントに直接割り当てたテナントロールを確認できます。

b) Orchestratorテナントの「アクセス権を管理」画面の「アクセス ルール」タブ > 「アクセス権を確認」

グループから継承したロールを含む、アカウントに割り当てたテナントロールおよびフォルダーロールの一覧を確認できます。

  1. Orchestratorテナントの「アクセス権を管理」画面の「アクセス ルール」タブにて、アカウント右端の三点マークより「アクセス権を確認」をクリックします。

  2. 「テナントのアクセス」ではテナントロールを、「フォルダーのアクセス」ではドロップダウンで選択したフォルダーのフォルダーロールを確認できます。

c) Orchestratorテナントのフォルダー画面

選択したフォルダーで、アカウントに割り当てたフォルダーロールを確認できます。
自分が割り当たっていないフォルダー情報も確認できます。

d) Orchestrator各フォルダー「設定」画面の「アクセス権を管理」タブ

自分が割り当たっている各フォルダーで、アカウントに割り当てたフォルダーロールを確認できます。

対応方法

対応1:混合ロールから、テナントロール&フォルダーロールへの変更

現在、混合ロールを使用しているアカウント(ユーザー、グループ、ロボット)がある場合、「テナントロール」と「フォルダーロール」の組み合わせに変更できます。
テナントロールとフォルダーロールは、以下のような標準ロールが用意されています:

用途 テナントロール フォルダーロール
テナント全体の管理者 Orchestrator Administrator (なし)
特定フォルダーの管理者 Allow to be Folder Administrator Folder Administrator
オートメーション開発者 Allow to be Automation Developer Automation Developer
オートメーション実行ユーザー Allow to be Automation User Automation User
オートメーションをOrchestratorに
パブリッシュするユーザー
Allow to be Automation Publisher Automation Publisher

参考:
「既定のロール > 標準ロール」

現在の混合ロールと同等のものを選んでいただいても、必要に応じて異なるロールを設定していただいても構いません。

【重要】管理者権限の確保
Orchestratorの設定変更ができなくなることを防ぐため、以下の設定を必ず行ってください:

  • 少なくとも1名に「Orchestrator Administrator」テナントロールを割り当てる
  • 「Orchestrator Administrator」テナントロールを割り当てたアカウントの「UIプロファイル」設定で、「標準」インターフェイス(Orchestrator画面にアクセス可能)を選択する

参考:OrchestratorのAdministratorロールが削除できない

テナントロールの割り当て変更

  1. Orchestratorテナントの「アクセス権を管理」画面の「アクセス ルール」タブにて、アカウント右端の三点マークより「編集」をクリックする

  2. 「ロール」の設定箇所で、割り当てたいテナントロールにのみチェックを入れて「更新」します。

フォルダーロールの割り当て変更

  1. Orchestratorテナントのフォルダー画面、またはOrchestrator各フォルダー「設定」画面の「アクセス権を管理」タブにて、アカウント右端三点マークの「このフォルダーのロールを編集」をクリックします。

  2. 割り当てたいフォルダーロールにチェックを入れて、「割り当て」します。

対応2:混合ロールを指定するAPIの見直し

混合ロールを指定するOrchestrator APIは、非推奨化日が到達すると利用できなくなります。

影響を受けるAPIの例:

  • 混合ロールの名前を指定したGETリクエスト
  • 混合ロールをユーザーに割り当てようとするPOSTリクエスト

上記のような混合ロールを指定するOrchestrator APIをご利用の場合は、非推奨化日までに、混合ロールを指定しないよう変更をお願いいたします。