Edge ブラウザ バージョン115でIn Private ウィンドウのセレクター操作がエラーになる事象について

本事象の原因である不具合はEdge ブラウザバージョン119で修正されました。
そのため本事象が発生した場合、Edge ブラウザバージョン119以降へのアップグレードを行なってください。
詳細についてはUIAutomationアクティビティパッケージのリリースノート v23.10.6をご参照ください。


2023年7月20日、マイクロソフト社よりEdgeブラウザバージョン115がリリースされました。
本バージョンにて、Edge ブラウザのIn Private ウィンドウのセレクター操作ができない事象が発生しております。

本事象につきまして現在弊社内で調査を進めております。
現時点の調査状況としまして、事象はブラウザ拡張機能マニフェストV3で発生することを確認しています。
状況に変化があり次第、追って本スレッドで報告いたします。

事象詳細と回避策を以下に記載します。

事象詳細

Studioで発生する事象

Edge ブラウザにUiPath拡張機能がインストールされているにも関わらず、セレクタの取得時等に次のダイアログが表示されます。

ロボットで発生する事象

Edge ブラウザにUiPath拡張機能がインストールされているにも関わらず、ロボットが『ブラウザーを開く』や『アプリケーション/ブラウザーを使用』アクティビティを実行した際に次のエラーが発生します。

 'msedge.exe' ブラウザー向けの UiPath 拡張機能と通信できませんでした。拡張機能がインストールされ、有効化されていることを確認してください。

原因

Edge ブラウザのIn Private ウィンドウのみを開いた場合に「ChromeNativeMessagingHost.exe」が起動しないことにより事象が発生します。
ChromeNativeMessagingHost.exeはUiPathが提供するEdge ブラウザ 拡張機能のコンポーネントです。
拡張機能がインストールされている場合、通常はEdge ブラウザを開くと自動的に起動します。

回避策

A. In Private ウィンドウの処理の前に、『ブラウザーを開く』や『アプリケーション/ブラウザーを使用』アクティビティによってEdge(In Private ウィンドウではなく通常モード)を起動させる処理を追加します。
Edgeブラウザ(In Private ウィンドウではない通常モード)を開けば「ChromeNativeMessagingHost.exe」が自動的に起動するため、In Privateウィンドウの要素をStudio/Robotから取得することができます。
この方法のデメリットとしてオートメーションプロジェクトの変更が必要になります。

B. 『アプリケーション/ブラウザーを使用』アクティビティの「シークレット/プライベート ウィンドウ」オプションをFalseに設定し、このオプションの替わりに「ユーザー データ フォルダー モード」の「CustomFolder」を使用します。
クッキー等の情報はカスタムフォルダを削除することでクリアできます。
この方法のデメリットとしてオートメーションプロジェクトの変更が必要になります。

C. UiPath MV2拡張機能をインストールします。
ExtensionInstallForcelistグループポリシーに拡張機能ID「bhchaenngmlcobfechfkikaofjlmejop」を追加することインストールできます。
この方法のメリットとしてオートメーションプロジェクトの変更が必要ありません。
この方法のデメリットとしてUiPathのブラウザ拡張機能の「InPrivate で許可する」オプションをユーザーの手で有効にする必要があります。

D. Edge ブラウザをバージョン114にダウングレードします。

改訂履歴

  • 2024/05/02 Edgeブラウザのアップデートで事象が解消する旨を追加しました。
  • 2023/07/25 回避策Cについて誤った拡張機能ID「hmpkmolbbcopahpbplbdaapacncbbc」を記載していました。正しくは「bhchaenngmlcobfechfkikaofjlmejop」となります。
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